開発秘話 第3話
朝日生命 スマイルセブン

今回登場するのは、がん保険部門で1位を獲得した朝日生命。明治21年に創業し、生命保険会社で2番目に古い歴史を持つ同社は、「まごころの奉仕」を経営理念として顧客の気持ちに寄り添った数々の保険商品を展開してきた。さまざまな試行錯誤を繰り返し、同社ならではの強いこだわりを持ちながら行われている商品開発の裏側をインタビューしてみた。

 

―「スマイルセブン」の商品名の由来・意味を教えてください。

「スマイルセブン」の商品名の由来は、「スマイル:お客さまの笑顔」と「セブン:7大生活習慣病に備える保険」をイメージして命名しています。このたび最新保険ランキングNo.1に選出いただいた「スマイルセブン」は「がん保険」カテゴリーの商品で、「がんを含めた7大生活習慣病」で所定の事由に該当した場合に、まとまった一時金をお受け取りいただける保険として、平成27年に発売しました。

朝日生命 代理店事業部 代理店商品開発室 室長 根井智氏
代理店事業部 代理店商品開発室 室長 根井智氏

お客様が万一のときでも心強い存在に

―「スマイルセブン」を作ることになった経緯・背景を教えてください。

がん保険カテゴリーの「スマイルセブン」は、「重い病気になってしまったお客さまの真にお役に立つ保険を作りたい」との思いから生まれました。ここでいう「重い病気」は、治療期間が長く医療費が高額となるケースが多い病気をイメージしており、日本人にとって「重い病気」でまず思い浮かぶのが「がん」であると思います。

そこで私たちは、まず「上皮内がんを含む全てのがん」で同じ大きな一時金を保障することに拘りました。医療技術の進歩によって「上皮内がん」で発見・治療開始するケースが増えていますが、「上皮内がん」であっても相応の医療費が掛かります。また、「上皮内がん」で発見・治療を行えば生存率は高いとはいえ、やはり「がんを発症した」というお客さまの精神的ショックは大きいはずです。そんな苦しんでいるお客さまが給付金を請求されたときに、「上皮内がんなので保障が小さい」とか「上皮内がんだから保障がない」とは言えない…、そんな思いで「上皮内がんを含めた全てのがんに大きな一時金を保障する商品」の開発にこだわりました。

まとまった一時金ならば、将来、治療方法が進化し高額な医療費が必要となってもケアすることができ、治療費だけでなく働けなくなってしまうことによる収入減も補うことができます。そうした理由から、一時金は最大500万円まで加入可能としました。

がん保険の常識からの脱却

―ほかにも「スマイルセブン」へのこだわりポイントがあれば教えてください。

「がん」以外の「重い病気」にもお役に立つ保険が開発できないかということにこだわりました。「がん」の他にも日本人の多くの方が悩み苦しんでいるのが生活習慣病です。そこで、生活習慣病の3大基礎疾患「高血圧」「高血糖」「高脂血症」が原因で発症する「重い病気」を広くカバーしたいとの思いから、6大疾病(急性心筋梗塞・脳卒中・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・高血圧性疾患)までを保障の対象としました。「がん」だけという従来の「がん保険の常識」ではなく、一歩踏み込んで「重い病気」にこだわり、その結果として「がん+6大疾病」までを保障範囲としました。

更には「スマイルセブン」を特約ではなく、「単品商品」にすることにも拘りました。

医療保険の特約として「がん保障」を付加するケースが多いと思いますが、加入数年後に「医療保険を見直したい」と考えた時に「がん保障」まで同時に見直すことになってしまいます。これはお客さまにとって合理的とは言えず、また、がん保険は「一度がんを発症したら二度と加入できない」商品が多い。つまり、がんを発症したお客さまは、「がん保障」を付加した医療保険を一生見直すことができなくなる、ということです。

発売当時は特定疾病終身保険以外に単品で生活習慣病を保障する商品が世の中にほとんど無かったこともあり、私たちは「生活習慣病を保障する保険を見直し不要な単品商品で提供する」との拘り・使命感から「スマイルセブン」を開発したのです。

―「スマイルセブン」は「スマイルセブンα」として生まれ変わったのですよね?

はい。平成27年5月の発売からすでに2年経過し、今もなお厚い支持をいただいているスマイルセブンですが、実は弱点がありました。それは、保障範囲を「がん」に加えて幅広く6大疾病まで対象としたため、「がん」以外の6大疾病で給付金をお受け取りいただくと、以降2年間は「がん保険」としての機能を失ってしまう、ということです。

そこで、2年に1回の支払限度について、「がん」と6大疾病を別カウントとするバージョンアップを行った「スマイルセブンα(アルファ)」を平成29年7月に発売しました。こうしたことで、6大疾病で一時金をお受け取りいただいて2年以内に「がん」を発症した場合でも、別途一時金をお受け取りいただくこができます。

例えば、6大疾病の肝硬変で所定の状態となり一時金をお受け取りいただいたのち、半年後に肝がんと診断された場合でも、再度一時金をお受け取りいただくことができるようになりました。これまで以上に「がん」への備えを強化できるようになったことから、発売以降大好評をいただいております。

がんだけではなく生活習慣病への備えを

―「スマイルセブン」を、“こう活用してほしい”というものがあれば教えてください。

「病気の中でがんだけが心配」というお客さまは、様々ながん保険が国内で販売されておりますので、他社のがん保険にご加入されるのも一つの選択肢かと思います。

一方で、「がんもだけど重い病気になった時も心配」という方、また「お父さん、お母さんが脳や心臓、重たい病気で苦しんだ」「家系的に高血圧、高脂血症である」というお客様へは、ぜひ朝日生命のスマイルセブン(現在はスマイルセブンα)をご紹介いただきたいです。

なぜ「お父様、お母様」「家系的に気になる」がキーワードかというと、重い病気の原因である3大基礎疾患「高血圧」「高血糖」「高脂血症」の発症は、体質や遺伝的な要因が大きいためです。しかし、その因果関係について一般的にはまだまだ認知度は低いです。スマイルセブンという保険商品を通して、重い病気への将来的なリスクが高い方へ、がんだけではなく生活習慣病への備えの重要性を伝えていく事が使命であると思っています。

―最後に、読者のみなさまへメッセージをどうぞ!

朝日生命は、明治21年に帝国生命という社名で創業し、平成30年3月には創業130周年を迎える日本で2番目に長い歴史を持つ生命保険会社です。朝日生命が目指しているのは、お客さま一人ひとりに信頼され、選ばれ続ける会社です。これからも、お客さまと誠実に向き合い、お客さまの声に真摯に耳を傾け、経営理念の「まごころの奉仕」を胸に、多様化するライフステージやニーズにお応えする商品、サービスの提供を目指して、たゆまぬ努力を続けてまいります。

お客さまにとって、よりお役に立ち、より使い勝手の良い商品を開発していきますので今後もよろしくお願いいたします。

朝日生命代理店事業部の皆さん
朝日生命 商品開発室の皆さま

(→“スマイルセブン α”の詳しい保障内容はコチラ)

この記事の著者

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最新保険ランキング編集部

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