がん保険は治療法で給付の時代に!?
がんの治療は通院だけで行われることも増えてきました。こうした治療実態に合わせて、保障内容を改良したがん保険が急増中です。ポイントは、治療法で給付金が支払われること。商品ごとに微妙に異なる給付条件をチェック!
医療技術の進歩と国の医療保険政策の影響で、入院日数は年々減少しています。がんの治療法も進化しており、手術・放射線・抗がん剤(ホルモン剤含む)のがんの三大治療を効果的に組み合わせた集学的治療が一般的です。治療法によっては入院が必要なことがありますが、通院のみで行われることも。そのため、従来の入院・手術の治療を前提としたがん保険では充分な保障が得られないかもしれません。
そんな状況を踏まえてがん保険の改良を図る保険会社が増え、診断給付金(がんと診断されたらまとまった一時金を支払うというもの。)を充実させ、治療法を給付の条件とする商品を続々と投入しています。
診断給付金は、初回は診断確定で入院は問わない商品がほとんどですが、上皮内がんは同額、金額に差をつけている、特約扱いにしているなど商品で分かれています。2回目以降の複数回払いは、主契約に組み込まれている商品と特約をつける商品があります。給付間隔は2年経過後が一般的ですが、1年で給付する商品も。
また、2回目以降は入院が伴うことを条件にしている商品があります。給付回数は無制限と通算回数がある商品に分かれます。
治療法を給付条件にすることで、三大治療のどれかを受けると通院のみでも給付金が受け取れるようになりました。通院が特約となっている場合は、この特約を付けたほうがいいでしょう。このように給付条件は微妙に異なるので確認することが大切。
がんにかかると治療費の他に、治療が長引くことで退職したり収入が下がったりすることも心配になります。いわゆる就業不能ですが、現在のがん保険でこれをカバーできる商品はほぼありません。がん保険と一緒に就業不能保険などの収入減に対応する保険と組み合わせるのが有効です。
[最新保険ランキング(マガジンハウス刊)2017年下半期号の記事を再構成]