個人年金保険は返戻率に注目!
円で運用する個人年金保険は4月に保険料が上がった商品も多く、魅力は薄れたものの、老後資金準備の大きな柱であることは変わりません。
納得できる返戻率かどうかしっかりチェック。外貨建てや変額型も選択肢に含め、自分に合った個人年金保険の選択を!
個人年金保険は、保険料を支払うことで貯蓄を行い、それを年金や一時金で受け取る保険です。老後資金や教育資金の準備に活用されています。
年金受け取りは、5・10・15年など一定の期間に受け取れる「確定年金」が主流ですが、一生涯受け取れる終身年金に5・10年など確実に受け取れる保証期間が付いた「保証期間付き終身年金」もあります。
年金受け取り開始前に死亡すると、既払込保険料の累計額が死亡給付金として支払われます。
年金受け取り期間中の場合は、確定年金なら残存期間分、保証期間付き終身保険なら保証期間の残存期間分が遺族に支払われます。
貯蓄型保険のため、2017年4月の「標準利率」(保険料の割引率である「予定利率」を設定する基準)引き下げによる影響で値上げが相次ぎました。魅力は薄れたものの、老後資金準備の柱として変わらず期待されています。また、個人年金の生命保険料控除を受けられるため、所得税・住民税が軽減されるメリットもあります。
個人年金保険を選ぶ際は、受け取れる年金額累計を保険料払込累計で割った「返戻率」が目安になります。複数商品の見積もりを取るなどして比較し、納得できるものを選びましょう。
一般的な個人年金保険の返戻率が低いため、外貨建ての個人年金保険や変額個人年金保険も注目されています。変額個人年金保険は、保険料のうち積立に回る分が「特別勘定」(株や債券他も含む)で運用され、運用実績で年金や解約返戻金が変化します。年金が増える可能性がある反面、元本割れリスク(払込保険料累計を下回る)があることにも注意。円建て、ドル建ての終身保険でも払込満了以降に年金受け取りができる商品もあります。
[最新保険ランキング(マガジンハウス刊)2017年下半期号の記事を再構成]